さて、今年もお盆が終わりました。
ご実家に戻り、豪勢な食事を楽しまれた方も多いのではないでしょうか。味の濃い食事以外では、素朴な味を楽しむのもいいですよね。
お盆のお供え菓子として、この時期スーパーによく並ぶのが「落雁」、いわゆる粉菓子と呼ばれるものです。
大抵は菊やハスの花を象っていますが、お供えもの以外であれば様々な形をしています。
あくまでお供え物なので、食べるものではないと考えている方もいるのではないでしょうか。
こちらは新潟の名所、弥彦神社近辺で販売されている、名物の玉兎。
玉兎には和三盆と落雁がありますが、こちらは和三盆より少し大きい落雁です。
ひとくちに落雁といっても、比率や原材料の種類によって歯ごたえや甘みが異なりますが、こちらは甘さ控えめに感じます。
こんなに可愛い落雁もあるんですね!
そして、落雁のほろほろとした独特の口どけはその原材料のお陰です。
落雁の主な原材料は、「砂糖」「米粉」なのはご存知でしょうか?時々小麦粉を使用するレシピなども見かけますが、本来は米粉を使います。食べてみても、やはり正しく米粉を用いたものが美味しいという意見も多くみられます。
ちなみに米粉ではなく大麦で作る粉を使用したものを麦落雁といい、これも時折見かけますね。
米粉を煎った粉を使ったり、砂糖に和三盆糖を使うなど工夫を凝らした落雁も新潟には多くあります。スーパーなどで売っている干菓子は苦手、という方も、そんな風に工夫された落雁であれば美味く食べられたというお話もありました。見かけたら、ぜひ手にとってみてください。
米粉製品はグルテンを含まないため、アレルギー対策としても近年注目されています。米粉パンや米粉麺なども、以前よりはよく見かけるようになりました。
ですが実は身近なところにも米粉製品はあったんですね。
食の陣でも、昨年度より米をメインテーマにして活動を行なっています。グルテンフリー、米粉についても今後情報を発信していけたらと思いますので、どうぞお楽しみに!
落雁の中でも、着色料を使用していない白いものであれば、添加物は一切なし。抹茶味など、多様な種類が販売されているようですね。
凝固させるには水飴を用いるため、とても安全なお菓子といえます。
好き嫌いは分かれるかもしれませんが本当に素朴な味わいなので、日本茶を添えながら、濃い味に疲れた舌にそっと載せてみてはいかがでしょうか。