信濃川漁業協同組合 代表理事組合長
氏田十三五さん
「ここで獲れる鮭が県内の川で獲れるモノの中で絶対の自信をもって一番美味しいと言えます」
毎年10月後半から11月の頃、信濃川沿いの小須戸線を走ると目にする「営業中」「鮭あります」ののぼり旗。ここは、鮭の増殖を目的とした稚魚のふ化と放流、そして獲れたての鮭や鮭の薫製などの加工品を製造・販売している『信濃川漁業協同組合』という漁協の本部。その歴史は古く、創設は昭和19年。「昔は川幅も広く、地引き網で盛んに漁が行なわれていました。 鮭漁は誰もが出来たので、当然乱獲が進み、徐々に数が減りはじめた。そこで組合を作り、乱獲を防止したが、河川改修なども影響し、確実に漁獲量は減少。昭和40年を過ぎた頃には鮭では商売にならないほどになったんです」と話すのは、組合長の氏田さん。
その上、昭和46年に国の方針が変わり、川での鮭漁が一変する。「鮭漁の権利を獲得するには、ふ化場を持つことが必至となったんです。だから私たちも昭和52年にふ化場を作り、鮭の保護に務めました」。そもそも、信濃川を上って行く鮭は、かつては遠く中魚沼や津南の奥地まで辿り着く。
そこで、その間にある支流の加茂川、五十嵐川、魚野川などにもふ化場が作られ、組合を組織化し、全体で鮭の保護に務めているが、各組合とも漁の利権があるため、信濃川漁業協同組合の漁期は毎年10月20日からの35日間と定められた。
「河口付近でたくさん獲ったら、上流にのぼって行く鮭が減るわけだから、それは仕方ないこと。でも、海から川に入ったばかりの鮭はとても綺麗で、川を上る前だから当然脂ものってる。だから、県内の川で獲れる鮭の中で、ここで獲れるモノが、絶対の自信をもって一番美味しいと言えます。漁期はとっても短いけれど、素晴らしい鮭が獲れますよ」と組合長。季節になれば、その味を知ったお客さんが県内各地からやってくる。
一般の方も購入できるのはもちろん、週末には、鮭のつかみ取りや鮭汁の振る舞いなどのイベントも行なわれているほど、実はオープンな施設なのだ。「もっとこの場所を知ってもらって、美味しい鮭を食べてほしいです。獲れたても美味しいけれど、鮭の薫製は、全国の鮭の加工品の品評会で3度も大賞を獲得した”隠れた名品“なんですよ(笑)」。
さて、上記の写真にもある”信濃川 鮭の薫製”、こちら品数が少なく市場にも出回らないため、中々手に入らない一品ですがなんと
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氏田十三五プロフィール
大正12年生まれ。家業の仕出し屋を継ぎながら、鮭漁の時季は川へ。組合には昭和20年より加入、30年に渡り3代目組合長を務めている